登りは苦労しましたが、下りは颯爽と・・・とはいかず、浮き石に足をとられながら歩きます。雲海を眺めながら歩く余裕はあまりありません。後からこうして写真で見ると、けっこういい景色(笑)。13時46分。
14時00分、赤岩八合館さんに到着。まるで船首にいるみたいな感覚。
眼下にはこれから下山する道が続いているのが見えます。14時25分。
時々、ガスがサーッとやってきて、一気に空気がひんやりします。
ガスが去ると、すぐまた一気に気温が上がります。
14時37分、七合四勺「わらじ館」さんに到着。登りでお世話になりましたが、疲れてペースが上がらないので下りでも立ち寄ります。山小屋の有り難みを実感。
ここでクスリ(笑)を買って飲みます。ちなみにワンコインです。ブルでの荷揚げに費用も手間もかかるのです。いや〜、生き返ります。ゴクゴクゴクッと一気に飲み干します。
振り返ればオンタデの紅葉と山頂。
14時51分、日の出館さんのある7合目に到着。標高は3,030mと、まだ三千メートル超え。それにしても標識の中国語と韓国語の表記がうざい。敵国言語の表記はいらんでしょ。
7合目からはやっと、大砂走りです。バテバテで足も上がりませんが、心躍るものがあります。ここからはザッザッザッと大股で跳ねるように軽快に下ることができます。砂が衝撃を吸収してくれるので膝にも優しいです。14時54分。
こんな感じで道幅も広く、雲海へ向かって下ります。御殿場ルートの醍醐味です。大砂走りは靴に砂が入らないようにスパッツを装着するのがおススメです。14時58分。
あっという間に「下り6合」に到着。でも体力的にはかなりキツいです。さあ、ここで当初予定していた宝永山へ向かうのか、ちょっと悩みましたが、最後の力を振り絞って、いや、ここで最後の力を出しちゃいけないんですけどね(笑)。今回は宝永馬の背だけちょっと歩くことにします。15時10分。
目の前には雲海に浮かぶ宝永山頂の姿が。植物がほとんど生えていない月面のような風景です。15時13分。
宝永山を背にして富士山頂方面の写真。右が馬の背、左が火口なのですが、火口は雲の中。雲がどんどんせり上がってます。
このまま馬の背を歩いて宝永山頂まで・・・と思ったのですが・・・
今回は途中で戻ります。もうちょっと体力が残っていて楽しめそうな時に寄り道することにします。
再び大砂走りを下ります。間もなく雲の中に入ります。15時31分。まだまだ傾斜があり、勢いにまかせて走る(走らされている)ように下れますが・・・
雲の中に突入。一気に視界が遮られ暗くなります。御殿場口は雄大な分、ガスが発生すると道をロストしやすくなります。ロープを頼りに下ります。
ここからは傾斜が緩やかになり、とたんに足も止まります。ペースがた落ち。10人以上の登山者に抜かれたかなあ。そしてだんだん砂が柔らかいところが少なくなり、路面が固くなってきます。足に衝撃が直接くるのがキツい。なるべく柔らかい場所を選んで下ります。15時44分。
たまに雲が晴れると、すぐ目の前には双子山。
15時57分、やっとこさ標高2,000m地点に到着。他の登山口5合目でしたらもうゴールとなるところですが、御殿場口5合目はここからさらに500m以上下にあります。
下に行けば行くほどガスが濃くなってきます。ロープを頼りにヨロヨロと何度も休みながら下っていきます。何人かの登山者に「ここで本当に道(御殿場口下山道)は合っているのか」「すみません、今ここはどの辺でしょう」「私は大丈夫でしょうか」・・・私は大丈夫でしょうかと聞かれても(苦笑)。視界がほとんどない状態では皆さん不安なのでしょう。
ロープと時折出てくるこの標識を見失わないようにすれば大丈夫です。登山道別に色分けがされていて、御殿場ルートは緑色です。16時29分。
大石茶屋さんの看板がありました〜。ちなみにこちらにはあと400mと書かれているのですが、ちょっと手前にある環境省と御殿場市が設置した標識にはあと200mと書かれています。どっちが本当? どのみち山小屋はまだ霧の中で見えず。16時29分。
やっと大石茶屋さんが見えてきました。長かった〜。16時34分。
こちらでは今回「月見うどん」をいただきました〜。塩気のあるものは生き返ります。肉もちょっと入ってます。他にメニューはカツ丼、カレー、チャーシューメン、おでんなどもあります。どんぶりかき氷なるものも。
大石茶屋さんから駐車場まで最後の下山道を歩きます。昨年よりは砂が柔らかい箇所があって歩きやすかったかな。
登山道入口はシーズン終了に伴いゲート設置中。
16時59分、鳥居をくぐり、ゴール。いやあ、疲れました。今回は体力が枯渇して後半は苦行でした。下山には3時間54分(休憩食事含む)かかりました。前回より39分遅れ、スタートからのトータルタイムでは1時間08分も遅れてしまいました。
5合目ブースや案内所もほぼ閉まり、人の姿もほとんどなく静かです。
富士登山といいますと登山客でごった返し、俗っぽいイメージがありますが、御殿場ルートは雄大な景色の中、比較的静かな山歩きが楽しめます。大バテしましたが今年も登ることができて良かったです。
※参考データ
消費した飲料水・・・水(キャメルバッグ使用)2リットル、コカコーラPET500ml2本(1本は持参、1本は山小屋で購入)、山小屋コーヒー約200ml、カロリーメイトジェル200ml(持参)、合計3.4リットル、内持参したのは2.7リットル、全て消費。他に大石茶屋さんで水コップ1杯とうどんつゆ。
使用した金額・・・富士山保全協力金1,000円(事前にコンビニで支払い)、トイレ使用料300円(山頂)、どら焼きコーヒーセット800円(わらじ館さん)、コカコーラ500円(わらじ館さん)、月見うどん700円(大石茶屋さん)、合計3,300円。行動食や昼食は地元和菓子屋さんやコンビニなどで約1,000円分。他にガソリン代、高速代、お土産代など。